アフリカ南東岸で上陸 北西の隅

発見物情報
補足
岩の多い所に住む、丸い体をした動物。別名はイワダヌキ。巣穴を掘って集団生活をしているようだが、非常に臆病なので生態はよくわからない。
考察
ハイラックスは、丸みのある体つきからネズミやウサギの仲間のように見えるが、実際にはまったく別系統の哺乳類である。代表的なケープハイラックスの学名はProcavia capensis。アフリカの広い地域からアラビア半島にかけて分布し、岩山や崖、乾燥した岩場を好んで暮らす。短い脚とずんぐりした体形に反して岩場での動きは非常に器用で、足裏には湿り気のある大きな肉球があり、険しい岩肌をしっかり捉えるのに役立っている。
岩の割れ目や空洞を住みかとして利用し、数十頭規模の群れを作ることもある。自分で深い巣穴を掘るというより、岩の隙間や他の動物が残した穴を利用する場合が多い。食物は草や葉、木の枝、果実など植物質が中心で、日中に活動する。外敵が近づくと見張り役が警戒声を上げ、仲間が一斉に岩陰へ逃げ込む。臆病に見える行動も、開けた岩場で暮らすための重要な防御策なのである。
見た目からは想像しにくいが、ハイラックスはゾウやマナティーと比較的近い系統に属する。小さな体と岩場で暮らす姿からはまったく結びつかないため、この系統関係はこの動物の意外な特徴の一つである。「岩場の動物」という地図名から追っていくと、単なる小型哺乳類ではなく、姿と進化の歴史に大きなギャップを持つ存在だと分かる。
