スカンジナビア西岸で上陸 北東の隅

発見物情報
補足
ずんぐりしたネズミの仲間。背中に黒い筋がある。何年かごとに大発生し、集団で移動する性質がある。その際に川や海、谷にぶつかると、そのまま飛び込んで大量死することがある。
考察
丸みのある体つきと短い脚を持つレミングは、北極圏やその周辺の寒冷地に暮らす小型の齧歯類である。なかでもスカンジナビアに生息するノルウェーレミングは、数年おきに個体数が大きく増減することでよく知られている。個体数が増えた時期には、生息地を離れて新たな場所を求める個体が増え、まとまった移動が目立つこともある。
この大量移動から生まれたのが、「レミングは集団で崖や海へ飛び込み、自殺する」という有名な話である。しかし、これは実際の生態を正確に表したものではない。個体数が急増すると食物や縄張りを求めて分散し、その途中で川や湖などの水域を渡ろうとすることがある。泳ぐこと自体はできるものの、距離や流れによっては溺れる個体が多数出る。その結果として大量死が起こることはあっても、死ぬことを目的に集団で水へ飛び込んでいるわけではない。
こうした誤解を広めたものとして、1958年の映像作品で撮影のためにレミングを崖から落とした例も知られている。ゲーム内説明にある「そのまま飛び込んで大量死する」という部分は、かつて広く信じられていたイメージに近い。実際の姿はむしろ、急激な個体数変動と分散行動が生み出した現象が、いつしか「集団自殺」という物語へ変わっていった動物なのである。
