クエスト二部作「カール大帝」#1
発見物情報
補足
東フランクの王、カール大帝が西ローマ皇帝に即位した際の宝冠。これにより西ローマが復活、帝権と教皇権の提携が確立し、ビザンツ帝国に対抗することになる。
考察
カール大帝はフランク王として西ヨーロッパの広大な地域を支配し、800年のクリスマスにローマのサン・ピエトロ大聖堂で教皇レオ3世から皇帝冠を授けられた。この戴冠は、西ヨーロッパにおいて300年以上途絶えていた皇帝位の復活と受け止められ、後世には古代ローマ帝国の権威が西方へ受け継がれた出来事として大きな意味を持つようになった。
ただし、カール大帝が戴冠時に使用したと確実に分かる王冠は現存していない。現在ウィーンの帝室宝物館に伝わる有名な「神聖ローマ帝国の帝冠」は、かつてカール大帝の冠と考えられたこともあったが、現在では10世紀後半以降に制作された可能性が高く、800年の戴冠には使用できない。したがって「カール大帝の宝冠」という発見物は、実在する特定の現存品というより、彼の皇帝戴冠を象徴する財宝として捉えるのが自然である。
ゲーム内の説明には注意すべき点もある。カール大帝は「東フランク王」ではなくフランク王であり、東フランク王国が成立するのは彼の死後、843年のヴェルダン条約以後である。また、800年の戴冠を「西ローマ帝国そのものの復活」と断定するより、ローマ皇帝権の西方での再興と見る方が正確である。この戴冠は教皇と皇帝の関係、そしてコンスタンティノープルの東ローマ帝国との関係に長く影響を与える重要な転換点となった。

