エジプト北岸で上陸 南東の隅

発見物情報
補足
色とりどりの宝石をちりばめた、美しい箱。高貴な婦人の宝石箱ではないだろうか。
考察
宝石や貴金属を用いた小箱は、古代から中世にかけて高級な収納具として作られてきた。用途は宝石箱に限らず、香料、貴重品、筆記具、薬品、宗教用品などさまざまで、持ち主の身分や財力を示す装飾品としての意味も強かった。特に宮廷や富裕層のために作られた箱には、金銀、象牙、ガラス、宝石、象嵌などを組み合わせた豪華な例が見られる。
エジプトでは古代から木製の宝石箱が使われ、新王国時代の実例も残っている。一方、中世イスラム期には、真鍮製の箱に銀や銅を象嵌した精緻な金属工芸が発達し、エジプトやシリアでは小型の蓋付き箱や筆箱が数多く作られた。中には金銀を用いたものもあり、単なる収納具ではなく、贈答品や富と教養を示す品として扱われた。
ゲーム内の説明にある「高貴な婦人の宝石箱ではないだろうか」という推測は十分あり得るが、箱の形や材質が不明なため、女性用の宝石箱と断定することはできない。また「宝石をちりばめた」という特徴に近い特定のエジプト出土品も確認できなかった。考察としては、エジプトに長く存在した高級小箱文化と、中世イスラム世界の豪華な金属工芸を背景に持つ財宝として捉えるのが自然である。
