補足
キプロスの丘の上にある、古代ローマの遺跡である。建物跡やモザイクの壁画などが数多く残る。キプロスは、多くの文明が交錯した土地である。
考察
パフォスは、キプロス西部に残る古代都市と聖域の遺跡群で、アフロディテ信仰と特に深い関係を持つ。キプロスは神話上アフロディテ誕生の地とされ、パフォス近郊のパライパフォスには紀元前12世紀にさかのぼる聖域が築かれた。ここは古代ギリシャ世界でも名高い巡礼地となり、アフロディテ信仰の中心としてローマ時代まで長く使われ続けた。
ただし、現在「パフォス」として世界遺産に含まれる遺構は一つの時代、一つの都市だけではない。クークリアにあるパライパフォス(旧パフォス)にはアフロディテの聖域があり、カト・パフォスには後に発展したネア・パフォスの都市遺構が広がる。後者には邸宅、劇場、要塞、墓地などが残り、とくに2~5世紀のローマ時代の邸宅を飾ったモザイク床は、ギリシャ神話を題材とする優れた作品として知られている。
ゲーム内の説明にある「古代ローマの遺跡」「建物跡やモザイクが数多く残る」という部分はネア・パフォスの特徴として正しい。一方、クエストで語られる「アフロディテのための街」という要素は、むしろパライパフォスとその聖域に強く結びつく。パフォスの魅力は、女神信仰の古い聖地と、後世のヘレニズム・ローマ都市の繁栄が同じ地域に重なって残っている点にある。

