トラデスカント エピソード(ザナドゥ)・アキー編相関図を見る
補足
西アフリカが原産の樹木。赤い果実を実らせる。未熟な果実には毒があるため、原産地ではほとんど食べられないが、持ち込まれた先のジャマイカでは食材として好まれている。
考察
アキーはムクロジ科の常緑樹で、学名をBlighia sapidaという。原産地は西アフリカから西中部アフリカにかけてで、18世紀に西アフリカからジャマイカへ持ち込まれたとされる。現在ではジャマイカを代表する植物の一つとなり、国の「ナショナル・フルーツ」にも選ばれている。熟した果実は赤から黄橙色で、自然に裂開すると、黒く光る種子と淡黄色の仮種皮が現れる。この仮種皮の一部が食用になる。
一方、アキーにはヒポグリシンAという天然毒が含まれる。未熟果では果肉部分を含め濃度が高く、熟して自然に開いた果実でも種子や果皮には高濃度で残るため、食べられるのは十分に熟して自然開裂した果実の仮種皮だけである。加熱しても未熟果の毒性を安全な水準まで下げられるわけではなく、不適切な摂取では嘔吐や重い低血糖、昏睡などを起こすことがある。ジャマイカでも、自然に開いた実を使い、種子や赤い膜を取り除いて調理することが重要とされている。
ゲーム内説明では「原産地ではほとんど食べられない」とされるが、ここは少し単純化されている。アキーは西アフリカ原産だが、ジャマイカでは特に食文化として大きく発展し、塩漬けタラと合わせた「アキー・アンド・ソルトフィッシュ」は代表的な料理となった。さらに現在では缶詰などの輸出品としても重要である。危険な果実だから避けられているのではなく、熟度と可食部を正しく見極める知識によって、ジャマイカでは日常の食材として定着した植物と見る方が実態に近い。

