象牙の聖櫃

『象牙の聖櫃』を発見したゲーム画面

書庫で美術の本を読み、「教会の祭器の地図」を入手する。

発見物情報

  • 発見場所ボルドー
  • 入手都市ロンドン・サンクトペテルブルク・リスボン・セビリア
  • 地図名教会の祭器の地図
  • 必要スキル探索 Lv5・美術 Lv5・開錠 Lv5
  • 冒険経験値245
  • 初回発見日2026年9月7日
  • 最終確認日2026年9月7日

補足

「せいひつ」。作者不明の、象牙でできた高さ30cmほどの聖櫃。自宅での礼拝などに使われたのではないだろうか。左右の板はたためるようになっている。中央の聖母子像は完全な像ではなく、浮き彫りである。

考察

象牙の聖櫃は、中世ヨーロッパで発達した携帯型の礼拝具、いわゆる折り畳み式聖龕に近い作品と考えられる。13〜14世紀のフランスでは、象牙を用いた小型の聖母子像や三連祭壇、折り畳み式の聖龕が盛んに作られた。中央に聖母子を据え、左右の翼板に受胎告知や降誕、東方三博士などキリストの幼年期に関する場面を浮き彫りで表す構成が典型的で、実際にメトロポリタン美術館にも同様の作品が複数残されている。

こうした作品は教会の大祭壇とは異なり、個人の祈りのために使われることが多かった。寝室や私室のような日常空間でも、翼を開くことで一時的に祈りの場を作り出せる点に特徴がある。象牙は細密彫刻に適し、聖母子像の柔らかな表情や衣のひだ、建築装飾まで精巧に表現できたため、富裕層の私的信仰具として高い人気を得た。折り畳めば保護と携帯がしやすく、開けば物語世界が広がるという構造そのものが、礼拝行為と強く結びついていた。

『大航海時代 Online』の説明にある「左右の板はたためる」「自宅での礼拝に使われた」という要素は、こうした中世象牙製聖龕の実像とよく重なる。中央の聖母子像を完全な立体像ではなく浮き彫りで表す点も、携帯性と物語性を両立させるための工夫と見ることができる。小さな器物の中に、個人の信仰と中世工芸の技巧が凝縮された発見物である。

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