光のフルート

『光のフルート』を発見したゲーム画面

クエストシリーズ「光のフルート」#3 最終話

発見物情報

補足

エジプトの王家に伝わる財宝。達人が演奏すれば人の心を惑わし争いを終結させてしまうという。ラムセス2世が建てたというアブ・シンベル神殿から発見された。

考察

『大航海時代 Online』に登場する「光のフルート」は、古代エジプトの王家に伝わり、優れた演奏者が吹けば人々の心を惑わせ、争いさえ終わらせるという不思議な楽器である。実在が確認された古代の遺物ではなく、ゲーム内の伝説的な財宝として描かれているが、その背景には古代エジプトの豊かな音楽文化を重ねて考えることができる。

古代エジプトでは、音楽は宴会や祭礼、葬送儀礼、神殿での宗教行事など、さまざまな場面で用いられていた。墓の壁画には、ハープやリュート、笛などを演奏する人々の姿が描かれている。特に新王国時代には複数の楽器を組み合わせた演奏も行われ、歌や踊りとともに人々の生活を彩っていたことがうかがえる。

音楽は娯楽であると同時に、神々と人間を結びつける重要な手段でもあった。例えば、女神ハトホルは音楽や喜びと深く関わり、彼女の祭儀ではシストルムと呼ばれる振って音を鳴らす楽器が用いられた。楽器の響きには、神をたたえ、儀礼の場を整える役割があったのである。ただし、特定の笛に人の意思を操ったり、戦争を終結させたりする力があるという史実は確認されていない。

ゲーム内でフルートが発見されるアブ・シンベル神殿は、紀元前13世紀にラムセス2世が築いた岩窟神殿である。大神殿はアメン・ラー、ラー・ホルアクティ、プタハ、そして神格化された王自身と結びつき、王権と神々の関係を壮大な建築によって示している。隣には王妃ネフェルタリと女神ハトホルに捧げられた小神殿もあり、王家と宗教が密接に結びついていたことを物語る。

もっとも、アブ・シンベル神殿から「光のフルート」が実際に出土したわけではない。人々の心を動かす音楽の力を、王家の秘宝という形で物語に取り込んだものと考えるのが自然だろう。古代エジプトにおいて音楽が持っていた宗教的・社会的な意味を知ると、この架空の財宝にも、単なる魔法の道具とは異なる奥行きが感じられる。

この発見物を入手できるクエスト

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