発見物情報
- 発見場所ジェノヴァ
- 必要スキル探索 Lv3・美術 Lv5・イタリア語
- 冒険経験値150
- 初回発見日2026年9月8日
- 最終確認日2026年9月8日
補足
バルトロメオ・ベラーノ作の青銅像。聖ヒエロニムスがライオンの足に刺さったトゲを抜いている姿である。青銅像は、通常は鋳型(いがた)を使って複製できるが、この作品は蝋型で作られた1点物で、複製品がない。
考察
《聖ヒエロニムスとライオン》は、15世紀後半のイタリアで制作された小型青銅彫刻で、現在ルーヴル美術館に所蔵されている。作者は長くバルトロメオ・ベラーノとされてきたが、現在のルーヴルの登録では「ベラーノに帰属」とされ、断定ではない。ベラーノはパドヴァ出身の彫刻家で、ドナテッロの影響を強く受け、宗教を主題とする青銅作品を多く手がけた。
題材となる聖ヒエロニムスは、4世紀から5世紀に生きたキリスト教の学者で、聖書をラテン語に訳した人物として知られる。ライオンとの逸話は後世の伝説で、傷ついたライオンの足から棘を抜いて助けたところ、獣がヒエロニムスに従うようになったというものだ。作品では、腰を下ろした聖人がライオンの足を手に取り、まさに棘を抜こうとする瞬間が表現されている。中世からルネサンス期にかけて、この場面は慈愛や信仰を象徴するものとして広く親しまれた。
興味深いのは、この作品が完全な「一点物」とは言い切れないことである。17世紀に、このルーヴル作品をもとにした大型の青銅像が制作されており、現時点ではルーヴルの原型とその後世の作例が知られている。つまり、蝋型鋳造だから複製できないのではなく、同じ造形をもとに別の鋳造作品を作ることは可能だった。
『大航海時代 Online』では「聖者と獣の青銅像」として発見するが、魅力は青銅という素材以上に、獰猛なライオンを力で従わせるのではなく、傷を癒やすことで結びつくという物語にある。小さな彫刻の中に、聖人伝、慈愛、そしてルネサンス期の青銅工芸が凝縮されているのである。

