エイリアス エピソード(「私」と「彼女」)・占い道具編相関図を見る
補足
東洋の占いの一種である式占で用いられる道具。円形の天盤と、方形の地盤で構成されている。二つの盤には文字や記号が記され、それらの配置を見ながら操作して、占いに必要な情報を得る。
考察
式盤は、古代中国で吉凶を判断する「式占」に用いられた道具である。代表的なものは円形の天盤と方形の地盤を重ねた構造を持つ。天盤は天を、地盤は地を表し、古代中国の「天円地方」という宇宙観を小さな器具の中に再現していた。
盤面には北斗七星、二十八宿、十干十二支、月や方位に関する記号などが配置された。二十八宿は天球を区分する星々の集まりであり、干支は日付や時刻、方位を表す体系としても使われた。占いを行う者は、時間や方角などの条件に応じて天盤を回転させ、地盤との位置関係から吉凶を読み取ったと考えられる。
実物の重要な例が、1977年に中国安徽省阜陽の汝陰侯墓から出土した前漢初期の六壬式盤である。漆塗りの木製で、天盤には北斗七星や二十八宿、地盤には干支などが記されていた。天盤と地盤を組み合わせる構造は、漢代にはすでに複雑な式占の体系が存在していたことを示している。
式盤には六壬式盤のほかにも異なる形式があり、時代によって盤面の文字や記号の配置にも違いが見られる。六壬は後世にも受け継がれ、婚姻、旅行、病気、政治上の判断など、さまざまな出来事の吉凶を占う方法として発展した。ただし、出土品に残る記号から当時の操作手順を完全に再現できるわけではなく、その使用方法には文献との比較による推定も含まれる。
式盤は、天文観測器具や方位を測る羅盤とも関係する知識を利用している。しかし、星の位置を直接観測したり、磁石で方角を測ったりするための道具と同一ではない。観測や暦法によって整理された天の秩序を、人間社会の判断に結びつけることが本来の目的だった。
ゲームに登場する式盤が、特定の出土品をモデルにしているかは不明である。それでも、小さな二枚の盤に天と地の関係を表そうとした発想からは、自然界の規則性を読み取り、人間の運命を理解しようとした古代中国の思想が見えてくる。

