アパダーナのレリーフ

『アパダーナのレリーフ』を発見したゲーム画面

発見物情報

補足

アパダーナとはアケメネス朝ペルシャの大宮殿・ペルセポリスの謁見の間のことである。広大な大広間には、精巧なレリーフが一面に施されている。

考察

アパダーナは、アケメネス朝ペルシアの王都ペルセポリスに築かれた壮大な謁見殿である。紀元前6世紀末、ダレイオス1世によって建設が始められ、後継者クセルクセス1世の時代に完成した。高い石造基壇の上に多数の柱を備え、王が使節や臣下を迎えるための建物だったと考えられている。その北側と東側には階段が設けられ、壁面には精巧な浮彫が施された。

特に有名なのが、帝国各地から訪れる使節団の行列である。レリーフには23の集団が表現され、ペルシア人の案内役に導かれながら、王のもとへ進む姿が刻まれている。人物の衣服や髪形、帽子にはそれぞれ違いがあり、馬やラクダ、織物、器など、各地の特色を示す品々を携えている。個々の集団の比定には議論も残るが、これらの姿から広大な帝国の多様性を読み取ることができる。

レリーフに刻まれた行列は、単なる日常風景の記録ではなく、王の権威と帝国の秩序を示すために構成された表現と考えられている。使節団は整然と並び、案内役とともに進んでいる。そこには、さまざまな地域の人々が一人の王のもとに集まるという、アケメネス朝の理想的な統治の姿が表されていた。

紀元前330年、ペルセポリスはアレクサンドロス大王の軍によって占領され、宮殿群は火災で大きな被害を受けた。ただし、すべての建造物や彫刻が失われたわけではない。石造の階段や壁面装飾の一部は残り、倒壊した建材や堆積物に覆われた部分もあったため、後世の調査によって当時の姿を知ることが可能となった。

現在では一部のレリーフが現地に残るほか、切り出された断片が各国の博物館にも収蔵されている。人物の細かな表情や衣装、持ち運ばれる品々は、古代ペルシアの美術技術と広大な交流圏を伝える重要な資料である。焼失した宮殿の石壁に残された行列は、帝国が人々に示そうとした繁栄と秩序を、二千年以上を経た現在にも伝えている。

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