カサブランカから北の洋上

発見物情報
補足
温暖な海でよく見かける大型の魚。なぜか水中で息ができず、背中にある穴で空気呼吸するようだ。魚ではないのかもしれない。
考察
海面から勢いよく跳ねる姿だけを見れば、大きな魚の仲間と思ってしまうのも無理はない。しかしイルカは魚類ではなく、クジラと同じ鯨類に属する哺乳類である。魚のようにえらで呼吸することはできず、肺を使って空気を吸う。そのため一定の間隔で海面へ浮上し、頭頂部にある噴気孔から呼吸を行う。ゲーム内説明の「水中で息ができない」という疑問は、海に完全適応しながら陸上哺乳類と同じ呼吸器官を持つという、イルカの特徴をよく捉えている。
イルカの体は水の抵抗を受けにくい流線形で、前肢は胸びれへ、後肢は外見上ほぼ失われている。尾びれを上下に動かして泳ぐ点も、尾を左右に振る多くの魚とは異なる。さらにハクジラ類の多くは、クリック音を発し、その反響から獲物や周囲の物体までの距離や位置を知るエコーロケーションを利用する。視界の悪い水中でも巧みに行動できるのは、この高度な感覚能力によるところが大きい。
海で暮らし、ひれを持ち、魚のように泳ぎながら、肺で呼吸し、子を産んで乳を与える。こうした特徴は、イルカの祖先が陸上で暮らしていた哺乳類から海へ進出した歴史を物語っている。「跳ねる魚」という地図名は分類としては誤りだが、まだ正体を知らない航海者の目には、まさにそう映ったはずである。
