補足
ダ・ヴィンチ直筆の著書。天文学や医術に関する知識や考察から、デッサンやスケッチまで幅広く記述されている。しかし文字はすべて鏡文字で書かれており、読むことは容易ではない。
考察
ダ・ヴィンチは生涯を通じて大量のノートや素描を残し、そこには絵画や人体解剖だけでなく、力学、水の流れ、機械、建築、天文など幅広い分野への観察と考察が書き込まれている。現存する代表例の一つである『アランデル手稿』だけでも283葉に及び、文章、図解、素描、個人的な覚え書きが入り交じっている。体系的な一冊の著書というより、長年にわたる思考の断片を集めた記録に近い。
文字については、右から左へ読む鏡文字を頻繁に用いたことで有名である。ダ・ヴィンチは左利きで、私的なノートの多くをこの方法で書いていた。秘密を守るために暗号化したという説も知られるが、王室コレクションでは、左手で書く際に自然で使いやすかった可能性が指摘されている。したがって「鏡文字だから意図的に読めなくした」と単純に考えるのは慎重であるべきだろう。
ゲーム内の説明にある天文学、医術、デッサン、スケッチなど幅広い内容が記されているという点は、実際のダ・ヴィンチ手稿の性格とよく合っている。ただし「ダ・ヴィンチノート」という単一の著書が存在したわけではなく、現在知られるノート群は複数の手稿や散逸した紙葉から成る。発見物としては、彼の尽きない好奇心と、芸術と科学を分けずに観察し続けた姿勢を象徴する財宝と見るのが自然である。

