バースの鉱泉地

『バースの鉱泉地』を発見したゲーム画面

発見物情報

補足

ブリテン島の南西部に位置する地域。古来より温泉がわく場所として有名である。ローマ帝国時代には皇帝の支配下に置かれて発展したこともあり、浴場などローマ式の建造物が残っている。

考察

バースは、イングランド南西部に位置する温泉都市で、地下から湧き出す天然の温泉を中心に発展してきた。温泉の存在はローマ人が到来する以前から知られていたと考えられ、当地ではケルト系の女神スリスが信仰されていた。ローマ支配が始まると、この土地は「アクアエ・スリス」と呼ばれ、温泉と宗教施設を組み合わせた都市として整備されていった。

1世紀後半にはスリス・ミネルヴァ神殿が建設され、その周囲に大規模な浴場施設が発達した。浴場は単に体を洗う場所ではなく、入浴、治療、社交、信仰が結びついた重要な公共空間だった。現在もローマ浴場の遺構が残り、当時の貯水池や浴室、神殿跡などから、温泉が都市そのものの中心にあったことがわかる。神殿のそばの聖なる泉からは、人々が女神スリス・ミネルヴァへの願いを刻んだ金属板「呪詛板」も発見されている。

ローマ支配が終わった後も温泉地としての伝統は途絶えず、18世紀には上流階級が集まる保養地として再び大きく発展した。現在のバースにはローマ時代とジョージ王朝時代という二つの異なる時代の都市景観が重なって残り、1987年には世界遺産に登録された。温泉というひとつの自然現象が、古代から近代まで都市の歴史を形づくり続けた珍しい例である。

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