日本列島西岸で上陸 東のほう

発見物情報
補足
日本で発見された、文字が記された木札。紙を作る技術がなかった時代のもので、中国などでも同様のものが見られる。つづられた文字からは当時の人々の生活がうかがい知れる。
考察
木簡は、木の札や板に墨で文字を書いた記録媒体で、日本では飛鳥時代から奈良・平安時代にかけて広く使われた。内容は役所の文書だけでなく、荷物に付ける札、伝票、封緘、習書、呪符など非常に幅広い。平城宮・京跡からは大量の木簡が出土しており、地方から都へ送られた品物の荷札には産地や品名、数量などが記されている。こうした短い記録の積み重ねから、税の仕組みや物流、役人の仕事、食生活まで見えてくる。
木簡の利点の一つは、木そのものの性質を利用できることだった。書き間違えたり不要になったりした場合、表面を小刀で削れば再び文字を書くことができる。実際に、文字を削った際に出た細片も多数発見されている。紙と併用されながらも、荷札や日常的な事務処理など、用途によって木簡が長く使われ続けたことが分かる。
ゲーム内の説明では「紙を作る技術がなかった時代のもの」とされているが、ここは修正が必要である。日本で木簡が盛んに使われた時代には、すでに紙も存在していた。木簡は紙以前の代用品としてだけ使われたのではなく、丈夫さ、札として扱いやすいこと、削って再利用できることなどの長所があったため、紙と並行して利用された。中国でも古くから木簡・竹簡が使われており、日本の木簡文化も東アジアの文字文化の流れの中で捉える方が適切である。
