発見物情報
- 発見場所マルセイユ
- 必要スキル探索 Lv1・美術 Lv3・イタリア語
- 冒険経験値190
- 初回発見日2026年9月8日
- 最終確認日2026年9月8日
補足
フラ・フィリッポ・リッピ作の聖母子と天使の絵。宗教画は形式を重視した象徴的な描き方をされるのが常であったが、彼は生気に満ちた人物で宗教画を描いた。この聖母のモデルは彼の妻だといわれる。
考察
《聖母子と二天使》は、フィレンツェ・ルネサンスの画家フラ・フィリッポ・リッピが1460年代半ば頃に描いた作品で、現在はウフィツィ美術館に所蔵されている。聖母マリアが幼子キリストに祈りを捧げ、そのキリストを二人の天使が支える構図をとる。背景には窓のように開かれた空間から、海や岩山、町のある広大な風景が描かれている。
それまでの聖母像に比べて印象的なのは、マリアが非常に人間らしく描かれていることである。横顔の整った輪郭、薄いヴェール、凝った髪形や衣服は、宗教的な象徴であると同時に、同時代のフィレンツェに生きる若い女性の肖像を思わせる。幼子を持ち上げる天使も神聖な存在というより生き生きとした少年のようで、手前の天使がこちらに笑顔を向けていることも、画面に親しみやすさを与えている。
マリアのモデルについては、リッピと関係を持った修道女ルクレツィア・ブーティであるという伝承がよく知られている。二人の間には後に画家となるフィリッピーノ・リッピが生まれた。ただし、この作品のマリアが実際にルクレツィアをモデルとして描かれたことを確実に示す史料があるわけではなく、伝承と史実は分けて考える必要がある。
『大航海時代 Online』のクエスト名「美人画の先駆け」は、この作品の特徴をうまく捉えている。神聖な聖母を遠い象徴としてではなく、現実に存在しそうな美しい一人の女性として描いたところに、リッピの新しさがある。その表現は弟子のボッティチェリにも影響を与え、フィレンツェ絵画の優美な女性像へとつながっていった。

