補足
台湾島の南東沖に浮かぶ離島。
海水の浸食でできた大きな洞窟や、変わった形の岩など、見どころが多い。
考察
蘭嶼島(らんしょとう)は台湾島の南東沖に浮かぶ火山島で、海底火山の噴火によって形成された。島内には山地が広がり、その周囲を狭い海岸部が取り囲んでいる。高温多雨の気候のため山地には森林が発達し、周辺海域にはサンゴ礁が広がる。また黒潮の影響を受ける海域でもあり、海と山が近接した独特の自然環境を持つ。
海岸には、波や風による長年の侵食で生まれた奇岩や海食洞が数多く見られる。代表的な五孔洞は、海食によって形成された五つの大きな洞窟からなり、このほかにも象鼻岩や双獅岩など、形状から名付けられた岩石景観が島の各地に点在している。旧来の説明にある「大きな洞窟や変わった形の岩が多い」という特徴は、実際の蘭嶼の地形をよく表している。
蘭嶼はまた、タオ族の人々が暮らす島としても知られる。島の自然環境と海は生活や文化と深く結びつき、飛魚漁、拼板舟、半地下式の伝統家屋など独自の文化が形成されてきた。飛魚の季節には漁撈に関する祭儀や禁忌があり、海洋資源を季節ごとに利用する知識も受け継がれている。蘭嶼の奇岩や洞窟は単なる景勝地ではなく、火山島の成り立ちと海の侵食、そして海と共に暮らしてきた人々の文化が重なる景観として見ることで、その特徴がより明確になる。

