トラデスカント エピソード(ザナドゥ)・三国志編相関図を見る
補足
三国時代の英傑・関羽が、君主である劉備に自身の忠誠心を伝えるために書いた詩。
竹の絵で文面を隠すことで、他者に内容を気付かれることを防いだという。
考察
関帝詩竹は、竹の葉を文字の筆画に見立て、二本の竹の姿の中に五言絶句を隠した詩画である。西安碑林博物館に残る石刻では、「不謝東君意、丹青獨立名、莫嫌孤葉淡、終久不凋零」の二十字が竹葉として組み込まれている。一見すると墨竹図だが、注意して見ると葉の配置が文字になっており、絵と書を重ね合わせた視覚的な仕掛けが特徴となっている。
この詩は関羽が曹操のもとに身を置いた際、劉備への変わらぬ忠義を示すために作ったものだと伝えられてきた。竹もまた節操や不屈を象徴する題材であり、後世に形成された「忠義の関羽」という人物像と非常に相性がよかった。しかし、現在西安碑林にある関帝詩竹は、清の康熙55年(1716年)に韓宰が臨模して立石したものとされる。博物館側も、関羽本人の真筆としてではなく、後世の文人が関羽に仮託して作り上げた文字遊びとして紹介している。
そのため、ゲーム内の「関羽が劉備に忠誠心を伝えるために書いた詩」という説明は、史実というより後世の伝承を採用したものと見るのが適切だろう。関帝詩竹のおもしろさは、三国時代そのものの遺物という点ではなく、関羽が後世に忠義の象徴として神格化され、その人物像が詩・絵・石刻へと形を変えながら長く受け継がれていったことにある。

