発見物情報
補足
長い間、風雨にさらされた奇岩がそびえたつ地域。かつて迫害を避けた人々が岩をくりぬいて作った街が残っている。
考察
カッパドキアは、中央アナトリアの火山地帯に広がる独特の景観で知られる。エルジェス山やハサン山などの火山活動によって堆積した柔らかな凝灰岩が、長い年月をかけて水や風に削られ、「妖精の煙突」と呼ばれる奇岩や深い谷を形作った。加工しやすい岩質だったため、人々は岩壁や地下を掘り進め、住居、倉庫、礼拝堂、教会などを築いていった。
キリスト教との結びつきも深く、4世紀にはすでに岩窟に暮らす修道者の共同体が形成されていた。のちには多数の岩窟教会や修道院が造られ、ビザンツ時代には重要な宗教文化圏となった。地下都市のカイマクルやデリンクユもよく知られているが、これらを単純に「ローマ帝国の迫害から逃れた初期キリスト教徒が造った都市」とする説明には注意が必要である。UNESCOは、地下都市が後世のアラブ勢力による侵入などに際して避難場所として利用されたことを指摘している。
ゲーム内の説明にある「奇岩をくりぬいて街を造った」という部分はカッパドキアの特徴をよく捉えている。一方、「迫害を避けた人々が作った」と一括りにすると、この地域に何世紀にもわたって積み重なった居住、修道生活、防衛の歴史を単純化してしまう。現在残る景観は、自然の侵食と人間による掘削が長期間重なって生まれたものと見るのが適切である。

