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発見物情報
補足
インカ帝国の情報記録手段。紐に結び目を付けて数を表しているという。これを解読するには専門知識が必要だそうだ。また、これを送り届けるためのチャスキと呼ばれる飛脚がいた。
考察
キープは、インカ帝国で情報を記録・管理するために使われた結縄資料である。一本の主索から多数の紐を垂らし、結び目の種類や位置、紐の色などを組み合わせて情報を表した。とくに十進法に基づく数量記録については研究が進んでおり、人口、貢納、倉庫物資、労働力など、国家運営に必要な数値を管理する行政道具として機能していたことが広く認められている。
ただし、キープを単なる「縄のそろばん」と考えるだけでは不十分である。スペイン征服後の記録には、専門家であるキープ・カマヨックが結び目を読み取り、過去の出来事や系譜、行政情報を説明した例が残されている。そのため、数量だけでなく、より複雑な情報や記憶を保持していた可能性も長く議論されている。現代研究でも、色、紐の配置、撚り方などに意味があったと考えられているが、すべてを完全に解読できているわけではない。
インカ帝国は、旧世界のような文字体系を広く用いなかったにもかかわらず、広大な領域を統治していた。その行政を支えたのが、道路網、チャスキによる通信、そしてキープによる記録だった。キープは単体で完結する道具ではなく、人が読み、人が伝え、国家組織の中で運用することで意味を持ったのである。
『大航海時代 Online』では、キープが財宝として発見され、次の物語を動かす重要な手がかりになる。この扱いはかなり象徴的で、キープそのものの価値は金銀のような素材ではなく、そこに記録された情報にある。結び目の一つ一つが、人口や物資、出来事、あるいは人々の記憶を担っていた可能性を考えると、これは「財宝」というより、インカ帝国そのものを読み解く鍵に近い遺物である。

