ハンムラビ法典

『ハンムラビ法典』を発見したゲーム画面

クエストシリーズ「ハンムラビ法典」#1

発見物情報

補足

古代バビロンのハンムラビ王が発布した、成文法典。
「目には目を」とあるが、これは公正な処罰を与えるという意味である。

考察

ハンムラビ法典は、紀元前18世紀、古代バビロニアのハンムラビ王の治世に編纂された法の集成である。現存する代表的な石碑は高さ約2.25mの黒い玄武岩製で、表面には楔形文字によって282の法規が刻まれている。内容は財産、商取引、婚姻、相続、労働など多岐にわたり、当時の社会制度や人々の暮らしを知る重要な史料となっている。

石碑の上部には、立つハンムラビ王と、玉座に座る太陽神シャマシュが浮彫で表されている。シャマシュは正義と裁きをつかさどる神でもあり、王に権威の象徴を授ける場面は、統治者が正しい裁きを行う存在であることを示している。法典は単なる規則の一覧ではなく、王が社会の秩序を守るという理念を表明する記念碑でもあった。

よく知られる「目には目を、歯には歯を」は、受けた損害に応じた処罰を定める考え方である。ただし、法典がすべての人に同じ刑罰を適用していたわけではない。被害者や加害者の社会的な身分によって、身体刑となる場合もあれば、銀による賠償が命じられる場合もあった。現代の法の下の平等とは異なる社会構造が反映されている。

ハンムラビ法典は世界最古の法典と紹介されることもあるが、それ以前にもウル・ナンム法典などの法文書が存在した。また、現代の法律集とは異なり、個別の事例と判断を集めた性格が強い。すべての条文が実際の裁判で一律に適用されたかどうかについても、慎重に考える必要がある。

現在ルーヴル美術館に収蔵されている石碑は、1901年から1902年にかけて、現在のイランにあるスサ遺跡で発見された。もとはメソポタミアで制作され、後にエラムの王によって戦利品として持ち去られたと考えられている。ハンムラビ法典は、古代の刑罰を伝えるだけでなく、王権と宗教、社会制度がどのように結びついていたのかを読み解く貴重な歴史遺物である。

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