バタシーの盾

『バタシーの盾』を発見したゲーム画面

発見物情報

補足

ロンドンの近くで発見された、青銅製の盾。なかには木製のものも存在する。装飾の特徴から、おそらくケルト文化に関するものだと思われる。

考察

バタシーの盾(Battersea Shield)は、1857年にロンドン南西部のバタシー付近、テムズ川から発見された鉄器時代の遺物である。現在は大英博物館に収蔵され、ブリテン島のケルト美術を代表する作品の一つとして知られている。製作年代は紀元前350年から紀元前50年頃と推定されている。

名前には「盾」とあるが、現存しているのは完全な盾ではない。複数の薄い青銅板を鋲でつなぎ合わせた装飾部分で、かつて木製の盾本体の表面に取り付けられていたと考えられる。木材などの有機物は残っていないため、元の盾全体がどのような構造だったかは推定による部分もある。

表面には三つの大きな円形装飾が配置され、植物を思わせる曲線や、互いに絡み合うS字状の文様が広がる。裏側から青銅を打ち出して模様を浮き上がらせる技法が使われ、彫刻や細かな刻点でさらに強調されている。そこに埋め込まれた27個の赤いガラス装飾が、金属の曲線と鮮やかな対比を生んでいる。

こうした流れるような文様は、ヨーロッパ鉄器時代に発達したラ・テーヌ様式と呼ばれる美術の特徴である。ただし、様式の共通性だけで、製作者の民族的な帰属を厳密に決定できるわけではない。バタシーの盾は、当時のブリテン島で受け入れられ、独自に発展した装飾文化を伝えている。

この盾が実戦に使われたのか、それとも儀礼や威信を示すための品だったのかは議論がある。青銅板そのものは薄く、防御力を備えた木製の本体が必要だったと考えられる。目立った戦闘による損傷が確認されていないことから、実戦用ではなく、儀礼的な用途を想定する研究者もいる。しかし、実際に戦場で使用されなかったと断定することはできない。

さらに興味深いのは、盾が川底から見つかった点である。鉄器時代のヨーロッパでは、武器や装身具を川や湖に沈める行為が知られており、神々への奉納と解釈される例もある。バタシーの盾も意図的にテムズ川へ捧げられた可能性があるが、その目的を直接示す記録は残されていない。

アイルランドのクーフーリン伝説とは地域も資料の性格も異なるものの、この盾は鉄器時代のブリテン島で培われた美術と技術を今に伝える貴重な証拠なのである。

この発見物を入手できるクエスト

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