バアルの宝玉

『バアルの宝玉』を発見したゲーム画面

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クエストシリーズ「ソロモンの鍵」#2

発見物情報

補足

聖書のソロモン王が、悪魔や精霊72体を封じ込めたという宝玉の一つ。この宝石にはバアルが封じられているという。真偽の程は不明だ。
宝玉はよく見ると傷があり、「遠浅の海」と彫られている。

考察

旧約聖書に登場するソロモン王は、知恵とエルサレム神殿の建設で知られる古代イスラエルの王である。しかし後世には、悪霊を支配する魔術的な王としての伝説も生まれた。ゲームに登場する「バアルの宝玉」は、こうしたソロモン伝承を題材にした財宝と考えられる。

ソロモンが悪霊を使役する物語は、古代後期に成立したと考えられる『ソロモンの遺訓』などに見られる。そこでは、特別な指輪の力によって悪霊を従え、神殿建設に利用したと語られる。ただし、これは聖書本文に記された出来事ではなく、後世に発展した宗教的・魔術的伝承である。

さらに17世紀の写本で知られる魔術書『ソロモンの小さな鍵』の第一部『アルス・ゴエティア』には、72の霊が列挙されている。その最初に登場するのが、王の位階を持つバエルである。猫、ヒキガエル、人間などの姿で現れ、人を見えなくする力を持つと記されるが、あくまで魔術書に描かれた超自然的存在である。

一方、バアルという名は、もともと古代西アジアで「主」や「主人」を意味した。とりわけウガリトの神話に登場するバアルは、嵐や雨をもたらし、大地の豊穣を支える重要な神だった。古代の人々が崇拝した神格と、後世の悪魔学に登場するバエルを、そのまま同じ存在として扱うことはできない。

魔術伝承には、ソロモンが指輪や印章を用いて悪霊を支配した話や、容器に封じた話もある。しかし、72体それぞれを宝玉に閉じ込めたという設定が、古典的な魔術文献にそのまま記されているわけではない。実在する「バアルの宝玉」も確認されていない。

宝玉に刻まれた「遠浅の海」という言葉も興味深い。古代のバアル信仰や『アルス・ゴエティア』との直接的な関係は確認できず、現時点ではゲーム独自の手がかりとして扱うのが適切だろう。神として崇められた名が、時代を経て悪魔の名となり、さらに宝玉の伝説へ姿を変える。その変遷こそが、この発見物の背景にある物語なのである。

この発見物を入手できるクエスト

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