バヌアツ

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冒険の章「ラパ・ヌイ」第4話

発見物情報

補足

オーストラリアからはるか東北東、ニューカレドニア島から北北東に位置する諸島。島の半数は火山島である。島々は山がちで、最高峰はエスピリトゥサント島のタブウェマサナ山である。島ごとに独自の文化が発達しているようだ。

考察

バヌアツは、オーストラリアの東方、南西太平洋に連なる島国である。80を超える島々が南北に広がり、その多くは火山活動によって形成された。現在も噴火を続けるタンナ島のヤスール火山が知られる一方、最大のエスピリトゥサント島には標高1879mのタブウェマサナ山がそびえる。険しい山地と熱帯の森林、周囲を取り巻くサンゴ礁が、多彩な自然環境を生み出している。

この島々には、ヨーロッパの航海者が訪れるはるか以前から人々が暮らしていた。約3000年前には、独特の幾何学文様を刻んだ土器で知られるラピタ文化の人々が到達している。エファテ島のテオウマ遺跡では、ラピタ土器とともに古い墓地が発見され、太平洋の島々へ移住した人々の生活や葬送習慣を知る重要な手掛かりとなった。

海を越えた移住と交流の歴史を背景に、島々では多様な言語や文化が発達した。現在のバヌアツには100を超える固有の言語があり、人口規模に対して世界でも際立って言語の多様性が高い地域として知られる。島々を隔てる海は障壁であると同時に、人や文化をつなぐ道でもあった。

1606年、ポルトガル出身でスペイン王室に仕えた航海者ペドロ・フェルナンデス・デ・キロスの探検隊が、現在のバヌアツへ到達した。キロスは伝説的な南方大陸を探しており、エスピリトゥサント島をその一部と考え、「アウストリアリア・デル・エスピリトゥ・サント」と名づけてスペイン王権による領有を宣言した。現地への入植も試みられたが長続きせず、探検隊は島を離れた。

その後、探検隊から分かれたルイス・バエス・デ・トーレスは西へ航海を続け、ニューギニア島とオーストラリア大陸の間の海峡を通過した。キロスの求めた巨大な南方大陸は見つからなかったものの、この航海はヨーロッパ側の太平洋地理認識を変える出来事となった。

現在の国名「バヌアツ」が採用されたのは1980年の独立時であり、17世紀の航海者がこの名で島々を呼んでいたわけではない。新たな航路を探す者には未知の島々であっても、そこにはすでに長い航海と交流の歴史があった。バヌアツは、太平洋を渡る人々が幾重にも航跡を刻んできた場所なのである。

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