クエストシリーズ「最後の晩餐」#2
発見物情報
補足
レオナルド・ダ・ヴィンチ作。遠近法によって描かれ建物内部が奥に続いているように見える。周囲の弟子たちに比べてイエスがあっさりと描かれているのは、彼にありがちなことだが未完成なのだろう。
考察
『最後の晩餐』は、レオナルド・ダ・ヴィンチが1495年頃から1498年にかけて、ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の食堂に描いた壁画である。キリストが「あなたがたのうち一人が私を裏切る」と告げた直後の場面を描き、十二使徒の驚きや動揺を、身振りや表情の違いによって表現している。中央のキリストを消失点とする遠近法も巧みに使われ、実際の食堂の空間がそのまま絵の奥へ続いていくように見える。
ところが、この作品は完成後まもなく傷み始めた。レオナルドは通常のフレスコ画のように湿った漆喰へ素早く描く方法を選ばず、乾いた壁の上に絵具を重ねる技法を使った。細部をゆっくり描き直せる反面、絵具が壁と十分に一体化せず、1517年にはすでに劣化が記録されている。その後も修復や加筆が繰り返され、第二次世界大戦では建物自体が爆撃を受けた。1977年から1999年まで続いた大規模修復では、過去の加筆を除きながら残されたレオナルド本来の絵具を見極める作業が行われた。
ゲーム内の説明では、キリストが比較的あっさり描かれていることから「未完成なのだろう」とされているが、現在の公式資料では作品そのものは1498年に完成したものとして扱われている。現在見えている姿が薄く感じられるのは、未完成だったからではなく、実験的な技法による急速な劣化と、500年以上にわたる損傷・修復の影響が大きい。

