牛頭のある女王のリラ

『牛頭のある女王のリラ』を発見したゲーム画面

発見物情報

補足

ウル王墓のプ・アビ女王の墓から発見されたリラ。牛頭の装飾には金が使われている。ラピスラズリや貝などもふんだんに使用されており、当時の豊かさを物語っている。

考察

牛頭のある女王のリラは、紀元前2600年頃の古代メソポタミア、シュメールの都市ウルで制作された弦楽器である。1920年代、考古学者レナード・ウーリーが率いる調査隊によって、ウル王墓のプ・アビの墓から発見された。王墓では複数の弦楽器が出土しており、このリラは現在、ロンドンの大英博物館に収蔵されている。

楽器の前面には、金で覆われた大きな牛の頭が取り付けられている。目には貝殻とラピスラズリ、ひげや頭部の毛にはラピスラズリが使われ、青と金の鮮やかな対比を生み出している。共鳴箱の前面には貝殻や赤色石灰岩を組み合わせた象嵌装飾が施され、動物や想像上の存在を描いた場面が並んでいる。これらの図像が持つ意味については、現在も研究が続けられている。

発掘時には木製の本体がほとんど腐朽していたため、ウーリーは土中に残された痕跡を石膏で固定し、装飾の位置や形状を記録した。当初は同じ墓から出土した別の弦楽器と一体のものとして復元されたが、後の研究によって二つの楽器だったことが判明し、1970年代に改めて復元された。現在見られる姿には、古代の部材と現代の復元部分が含まれている。

プ・アビの墓からは豪華な装身具や金属器も発見され、当時の支配層が持っていた富と、遠隔地からもたらされた素材を利用する技術がうかがえる。リラの近くでは複数の人物の遺骨も見つかっており、葬送儀礼に音楽が関わっていた可能性が考えられている。ただし、どのような曲が演奏されたのか、具体的な儀礼の様子までは分かっていない。

牛頭のある女王のリラは、単に美しい副葬品というだけではない。精巧な工芸技術、王墓の葬送文化、そして約4600年前の人々が音楽を大切にしていたことを伝える、貴重な歴史遺物なのである。

この発見物を入手できるクエスト

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